
中小企業支援事業を展開するシェアビジョン株式会社の代表取締役 小林様へインタビュー。
急成長中の組織開発の裏側と、株式会社トリプルバリューのサービスであるエンゲージメントカード活用・営業研修の導入についてお話を伺いました。
「中小企業を支援」シェアビジョン(株)とは

2017年に創業したシェアビジョン株式会社は、『顧客・従業員のビジョンを共有し、その実現をサポートすることで社会の発展と幸福を追求する』という企業理念の元、中小企業向けに主に補助金活用支援をメイン事業とし、コンサルティングサービスを展開している。そのビジネスの背景には小林代表のキャリアが色濃く現れていた。代表は大学を卒業後、「将来的には起業をしたい」と考えつつも元々興味があったというコンサルティングファームに入社。
「一企業で事業責任者になって運営できる力がないと、起業したってたかが知れてる」
その一心で15年もの間、様々な新規事業にトライしビジネス経験を積んできた。転機となったのは、立ち上げた事業のひとつであり、自身が事業本部長として活躍した「中小企業の金融支援」。この経験から学んだ「中小企業の困りごと」に対するアプローチが現在、シェアビジョン(株)のビジネス戦略を形作っているのだ。
同社が取り組む具体的な支援としては、公的な支援制度を用いてのコンサルティングが挙げられる。新型コロナウイルスの影響によって売り上げが減少した企業を対象とする国からの支援「事業再構築補助金」や事業の生産性向上に充てられる「ものづくり補助金」の活王支援などが代表例だ。
また、企業の経営力向上サービスにも力を入れており、財務強化サポートのほか、手間のかかる業務を効率化させるRPA(業務自動化サポート)を用いた最先端の企業支援を行っている。
「場所を超えて仕事を」コミュニケーションを重んじる社内体制

企業の成長に伴い人材・拠点も増えており、社内体制の構築にも力を入れている。東京本社に加え、大阪、名古屋、京都にオフィスを構える同社は拠点間を常時オンラインでつなぐことで、場所の垣根を超えたコミュニケーションを実現させている。オフィス内には大きなモニターに各拠点を写し、離れていてもお互いの様子が見えるように工夫。また、個々のPC上でもオンラインに常時接続し、別拠点の誰かに相談があった際にはすぐに声をかけて対話ができる体制を整えている。
コンサルティング業務は個々に依存しがちなため、均一なサービスを提供できるよう、シェアビジョンでは複数人でクライアントのサポートができる分業体制を敷いている。そのため、支社独自ではなく、それぞれのオフィス間でもスムーズに連携が取れるようこのような工夫が施されている。
また、中途採用でも未経験者を採用しているため、営業研修や新人研修など、それぞれの部署・役職・経験に応じて必要な研修を随時導入し、個々のスキル・キャリアを伸ばしていくサポート体制を充足させている。
その他にも、年に2回全社で集合する機会が用意されており、全体としての振り返り、社員同士の接点づくりなどが実施されている。全国に散らばった社員同士の円滑なコミュニケーション、それを実現する強固なネットワークと業界初心者でも挑戦できる教育体制がシェアビジョンを構築する基盤となっているのだ。

「仕事に前のめりに楽しめる会社にしていきたい」
シェアビジョンでは、人柄やこれまでの仕事への取り組み姿勢を大事にしており、参画してくれたメンバーには自分の将来をポジティブに描き、楽しく働いてもらうため、社員に対して様々な研修、イベントが行われている。
そのひとつが「自己ビジョンノート」だ。仕事、プライベートに分けて1、3、5、10、20年後、自分がどうなっていたいかを記述し、なりたい自分になるため、今何をすべきなのか、どういったキャリア形成をしていくべきなのかを考えさせる取り組みだ。「社員が成長できる環境を作らないと会社が伸びない」。社長のその言葉からは強い信念が感じられた。
さらにユニークなのが年に一度の社員旅行。年度ごとの会社の業績によって旅行プランが松、竹、梅と格付けされているそうだ。今のところは毎年最高級となる”松”の条件を達成できており、昨年は社員によるプレゼンの末に北海道の星野リゾート行きが決まったそう。
エンゲージメントカードご利用のきっかけ
多くのこだわりが見られるシェアビジョンの社内研修。トリプルバリューの自己分析ツール・エンゲージメントカードの活用もそのひとつだ。
小林代表がエンゲージメントカードと出会ったきっかけは弊社オフィスを訪れた時のこと。実際に体験する中で「普段会話をしていないメンバーともゲーム感覚でわかりやすく進めていける」と、カードの可能性に魅力を感じたそう。
現在社内では全国の社員が集合する全体研修や内定者懇談会にて活用されている。
エンゲージメントカードの強み

シェアビジョンとエンゲージメントカード。代表に2年間の活用を経て感じたカードの強みを伺った。
・アイスブレイク
異なる拠点で業務を行う社員同士、初対面でのコミュニケーションに有効。「選んだカードについて会話するとその人の人柄が見えてくる」と代表は語る。年に2度の全社での研修時や内定者懇談会など、多くの場面でご利用いただいているそう。新卒内定者と社員間でのカード利用は、ジェネレーションギャップを感じるためも役立っている。
・結果の推移が人事情報に
何度か利用していると自身の選ぶカードに変化が出てくる。その変化とはすなわち価値観の変化を指しているのだ。シェアビジョンではそういった変化を記録し、人事情報として扱っている。カードの利用によって社員のスタンスの変化に応じた人事を可能にしているのだ。
・アイデンティティの発掘
年齢差や男女の違いによる問題など、普段の会話のタネになりにくい個々の価値観、アイデンティティに関わる話題に関しても、そういった話を「いきなりできる」のがカードの強み。ツールの存在が普段触れづらい本質的な部分について、自然とコミュニケーションを取るきっかけとなっている。
トリプルバリューの営業研修を経て

組織の成長と共にメンバーも増え、新しく営業研修の導入を検討する中で、エンゲージメントカードを展開する(株)トリプルバリューに研修の相談をいただいた。
クライアントとの接点が多いからこそ、会社の顔として「誰が担当でも安心できるね」と言ってもらえるように全体の基礎レベルを上げていくことが重要だと考えたことが依頼のきっかけ。
研修の内容も事前のすり合わせによって会社の状況やスタンスにフィットしたものとなっている。研修を振り返って小林代表は「会社の理念や戦略、営業としてどんなスタンスの働き方をしてほしいかを事前にすり合わせ、会社の状況や想いに沿ったオーダーメイドで研修を組んでくれる点がすごくいい。」「何が必要か、業界のことをわかっているので安心して任せられる」と高評価。
「自分から見える視野と外部から見ていただく視点は違う。提案をどんどんいただきたい」。シェアビジョンの新たな事業に対しても山本の知見には期待がかけられている。
今後に向けて

シェアビジョンは現在ITを使ったコンサルサービスをリリース予定。経験の有無に関わらない人事採用を行い、人材の育成に重きを置いた社風もあり、未経験者が多いのが現状だそう。そんな中で大切になるのは「今いるメンバーが憧れる存在にならなければ」ということ。人材は社長ではなく、現場の先輩、上司の姿を見て育つという考え方からだ。事業拡大にともない現在は27名の従業員数も3年以内に80名規模まで広げていくそうで、シェアビジョンは現在、大きな変革期に立っている。
トリプルバリューはシェアビジョンが見据える未来にエンゲージメントカードを用いたチーム力向上、小林代表が期待する「課題の指摘、新たな提案」という形でこれからもサポートを続けていく。社員一人一人の「ワクワーク」を支えるために。